手術までの道のり①〜初めての診察〜
再検査の結果を聞いた1週間後、乳腺外科の専門医というか、乳がんの手術症例が多いからと勧められた病院に、「もっと詳しい」検査に行きました。
予約はしていたものの、1時間ぐらい待ったでしょうか。自分の受付番号が、掲示板に表示され、診察室に入りました。
先生「今回は大変だったね。ビックリしたでしょ?」
私「ビックリしました」
先生「ネットで色々調べて、不安になってるでしょ? 小林麻央さんのこともあったし」
ズバリを言い当てられました。
乳がんの診断を受けてから、ネットサーフィンにつぐサーフィンを繰り返し、色んな情報を手に入れては不安になる。不安だから、またネットの中を徘徊して、新しく得た情報で不安になる。その繰り返しでした。
先生「自分の人生振り返って、アレがダメだったのかな?とか、あれが原因でガンになったかなぁとか、考えた?」
私「はい、考えました」
先生「そんなわけないから。原因なんてないんだから、原因探さなくていいから。あなたのせいじゃないし、誰のせいでもないからね。今日が、自分の新しい誕生日だと思って。過去はないからね」
がんが分かってから、涙を流さない日はありませんでしたが、この時の涙は、それまでとは少し違ったように思います。
この1週間、お酒がいけなかったのか?とか、仕事ばっかりで不規則な生活がいけなかったのか?とか、色々と原因を考えました。ただ、どこにも答えはありませんでした。
そっか、原因はないんだ。考えなくていいんだ。
私を元気づける言葉だったのかもしれませんが、本当に救われました。この言葉があったから、今日までずっと先生を、病院を信頼し続けられたと思います。
もし、みなさんの周りに、原因を探して苦しんでいる方がいたら、「原因なんてないんだから、探さなくていいよ」と、声をかけてあげてください。
最後に、先生から、「ネットサーフィンは禁止だけど、どうしても色々調べたくなったら、この本なら読んでもいいよ」と言われた本を、載せておきます。あっ、宣伝ではありませんよ。
2018年10月5日 たゆかのたわごと