退院までの道のり①〜手術直後とその夜〜
「終わりましたよ〜。終わりましたよ〜。終わりましたよ〜」
せっかく寝てるのに・・・と目を覚ましたら、なんと手術室だった!というぐらい、 熟睡している間に手術は終わっていました。麻酔って、スゴイんですね。
起きて意識が確認されるとすぐ、喉に入っていたチューブを抜かれました。「痛いし、オエっとなります」と聞いていましたが、本当に痛くてオエっとなりました。
意識はあるとはいえ、ボーっとしたまどろみの中、ニョキッと先生の顔が飛び出してきました。「終わったよ〜。大丈夫?予定通りだったからね。今から病室戻るからね」と話しかけられ、ようやく手術していたことを、思い出しました。
行きは歩いた道のりを、今度はベッドに寝た状態で戻ります。まだ、体が動かないので、見えるのは天井だけ。病室の入り口で母親と再会できたので、手を振って無事を伝えました。
しばらくは、寝たり起きたりを繰り返していており、父親も様子を見に来てくれましたが、あまりハッキリ覚えていません。
夕方近くになって、だいぶ意識がハッキリしてきました。点滴と排尿用の管がついているので、自由に動くことが出来ず、意識が戻るにつれて、段々と苦痛が・・・。
17時ごろ、何時間ぶりかの水を飲んだのですが、もう本当に美味しくて美味しくて。1時間おきに、看護師さんが来る度に、飲ませてもらいました。
そして、この日の夜が地獄でした。
夜になってから、頭がガンガンし始めました。早い段階で、看護師さんに伝えれば良かったのですが、時間が経てば治るかと思い、我慢してしまったのが、いけませんでした。
もうこれ以上は我慢できないぐらい、頭が割れそうなぐらい痛み始めたので、ナースコールを押しました。
頭が痛いので、薬を飲みたいと伝えましたが、待てど暮らせど薬が来ない・・・。この間が、本当に辛かったです。いつまでこの苦痛に耐えればいいのかと、泣きながら薬を待ちました。
排尿用の管、点滴などのチューブが体についているのを見ると、自分は病気なんだと思い知らされて、気持ちが沈みます。加えて体も思うように動かない、寝返りすら自分でうてない。色んなことに絶望を感じて、メソメソ泣いていました。
長い長い夜でした。
2018年10月16日 10月たゆかのたわごと