キャリアカウンセラーを目指す乳がんサバイバーのブログ

会社員です。キャリアカウンセラーを夢見ながら、家庭菜園をしたり、のんびり暮らしています。もともとはバリキャリを気取って、仕事だけに打ち込んでいましたが、2018年の初めに乳がんの診断を受けました。病気のこと、仕事のこと、旅行のこと、夢のことを書き綴ります。

手術までの道のり⑤〜手術当日の朝〜

いよいよ、手術の日がやってきました。2018年3月7日です。夜通し寝たり起きたりだったのに、いざ起床時間になると眠くなるという、ありがちなパターンでした。

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6時起床、9時に病室を出発、9時30分から手術というスケジュールでしたが、この日は朝ごはんも抜きなので、何もすることがなく、余計に高まる緊張。

7時30分ごろ、先生が来てくれて、「寝れんかったでしょ? 手術が始まったら、寝とればいいから。まな板の上の鯉になって、こっちに任せて」と、またまた有難いお言葉。

私の担当の先生は、ちょっとぶっきらぼうですが、医療のお仕事に誇りとやる気を持たれているのが伝わってくる、とても頼れる方で、鯉になってもいいやと、思うことができました。

しばらくすると母親が来てくれました。マスクとメガネで顔が隠れていましたが、「昨日泣いたんだな」というのが分かる、腫れぼったい目。それを見た途端、私も泣きそうになりましたが、寸前のところで我慢。私の涙腺も、だいぶ強くなりました。

時間が経つのが遅いような、ドンドン時計の針が進んでいくような、そんな不思議な感覚でした。

9時少し前、手術担当の看護師さんが部屋にやってきて、手術着に着替えをしました。着替えるとすぐ、「そろそろ行きますね。お母様も一緒に行きますか?」とお呼びがかかり、母親も「せっかくだから見たい」とのことで、ついてきてくれることになりました。

とてもビックリしたのですが、行きは「徒歩」なんですね。てっきり寝たまま運んでもらえると思っていたのですが、まだ歩けるから歩いてください、とのこと。

手術室までは、他の患者さんとも一緒だったので、終始無言でした。言いようのない不安、恐怖、緊張で、何故だか涙が出てきます。でも、必死で我慢。今、私が泣いたら、母親も泣いてしまう・・・。

手術室の入り口で、母親と別れた途端、涙がポロポロこぼれてきました。看護師さんが、「ずっと我慢してましたんですよね、気づかなくてすみません」と優しく背中をさすってくれて、その優しさにまた涙。

泣いたまま手術台に乗り、すぐに麻酔の準備が始まりました。もう逃げられないんだなぁ、とか考えていると「麻酔入りますよ〜。少し冷たく感じます」との声。血管に冷たい液体が流れてきたなぁと思ったら・・・💤💤💤

次に意識が戻った時には、全てが終わった後でした。


2018年10月13日 たゆかのたわごと