【一生懸命】〜一生懸命は仕事だけのものですか?〜
【一生懸命】
仕事においては、常に求められるし、やらなきゃ悪みたいに言われます。逆にこれさえやっていれば許される(ことが多い)免罪符のようなものだったりもしますよね。
もともとは、中世の武士が先祖伝来の所領を命懸けで守ったことに由来する、一所懸命という言葉があり、それが時代の流れとともに、命懸けで何かをするという部分だけが残って、一生懸命と誤用されるようになったのが始まりとか。
私も「仕事に一生懸命」が好きでした。「仕事を一生懸命」やっていました。
会社から与えられた目標を達成するため、お客様からの要望に応えるため、自分が一生懸命やって出来ることは、何でもやりました。
そのせいで、友達との約束に遅刻したり、誘いを断ったり、週末も仕事に行くので、家族とも疎遠になり…。
でもある時、気付いたんです。
私は、仕事には一生懸命でしたが、それ以外のことは、サボりまくってたんですよね。いや、本当に反省。そりゃ、仕事に一生懸命になれますよ、他は何にもやってないんですから。
仕事だけに一生懸命だったせいで、たくさんのものを失っていたんですよね。そして失っていることにすら、気づかないものもあったと思います。
あ〜もったいない。
そうなんです!「一生懸命」という言葉は、仕事だけに使ってはいけません。周りの人、もの、組織、そして自分のために、バランスよく一生懸命になりましょう。
そのためには?
そうなんです。今、一生懸命になっていることを、少しだけサボること。ちょいサボり。
真面目な人ほど、サボることに抵抗があったり、自己嫌悪に陥ったりするかもしれませんが、そこは大丈夫。だって、サボった分だけ、他のことに一生懸命になるんだから。
一所懸命の時代には、土地という大切なものを守るために、色んなことに一生懸命になっていたんだと思います。
であれば、今の時代だって同じ。一つのことだけに一生懸命になるんじゃなく、色んなことにバランスよく一生懸命を振り分けることで、大切なものが守れるのではないでしょうか。
そして、一生懸命になる相手は、そんな特別なものである必要はありません。まずは、今目の前にあるもの、手の届くところにあるもので、いいんです。
まずは少しだけ、視野を広げてみませんか?
2018年10月3日 たゆかのたわごと